News From Aon
2020年9月1日
エーオン、2020年度労働条件調査 調査結果を発表
リスク、退職給付・健康保険に関して幅広いソリューションを提供するリーディングカンパニーであるエーオンは、日本の労働市場における2020年度版労働条件調査の調査結果を発表しました。調査結果からは、過去5年間で、在宅勤務、確定拠出年金、および私傷病時の所得補償の各制度について、導入がより一層進んでいることが明らかとなりました。
本調査の概要についてはこちらをご覧ください。
• 調査概要
私傷病時の所得補償は現在60%の企業が導入しているものの、2016年は僅か43%であり、同様に、確定拠出年金は現在の64%に比べ当時は58%の企業においてしか導入されていませんでした。また、在宅勤務を導入していた企業は48%のみであり、また、その活用方法は非常に限定されていました。しかしながら、この数年の間、在宅勤務の普及率が拡大の一途を辿っており、新型コロナウイルス感染症によって更に後押しされた結果、普及率は65%にまで高まりました。
図1:過去5年間で、在宅勤務、確定拠出年金、および私傷病時の所得補償の各制度の導入が進んでいる
• 変容する勤務形態
上述の通り、新型コロナウイルス感染症による影響により、在宅勤務は普及率の更なる拡大及びその一層の活用が見られました。活用方法についても、一時的に対象社員拡大や条件緩和、上限回数の増加・撤廃を行う企業も見られ、中には恒久的な変更を実施する企業もありました。ニューノーマルに合った勤務形態の一つとして在宅勤務がより一層定着すると想定されます。
なお、フレックスタイム制度については過去5年で8%普及率が上昇し(64%から72%)、より多くの企業で同制度の導入が図られることになりました。
• 確定拠出年金の導入に落ち着き
この数年で退職金・年金制度の主役が確定給付型の退職金・年金制度から確定拠出年金となり、確定拠出年金を単独または、その他の制度と組み合わせで導入する企業が6割超となりました。その普及率は前年比で横ばいとなり(64%)、2001年の制度開始から20年弱で企業が検討・導入する段階は一旦落ち着いたと考えられます。比較的早期から確定拠出年金を導入している企業においては、近年、運営管理機関や運用商品の見直し、投資教育の充実を図る動きが見られます。特に、過去3年間に運用商品を追加・除外した企業は、2019年調査と比較すると5%増加(14%から19%)しており、主に商品にかかる手数料や社員が選択できる商品のラインナップの見直しが図られています。また、集合型投資教育実施率も増加しており、社員の自社制度に対する理解や投資・資産形成意識の向上も図られております。
• 私傷病時の所得補償の普及率増加
近年、私傷病時の所得補償の普及率が増加傾向にあり、中でも、長期障害所得補償保険(GLTD)の普及率が高まっています(過去5年間で33%から39%に上昇)。従来は、死亡保障などの他の団体保険と比較すると余り普及しているとはいえず、社員が私傷病で欠勤・休職する際の所得保障は、健康保険制度を通じての給付や有給休職制度での対応が一般的でした。普及率増加の背景には、社員の間でメンタルヘルスを含む傷病により収入減・就業不能となるリスクの認識の広まりや、安心して勤務・療養できる環境を整備していることを同保険の付保によりアピールし、優秀な人材を獲得・確保したいという企業の思惑があります。
エーオン労働条件調査について
本調査は、エーオンが2015年より毎年実施している調査で、本年で6回目となりました。調査内容としては、退職金、福利厚生制度を含む労働条件全般を網羅した本調査と、その年に人事領域で話題になった項目を取り上げるホットトピックの2部構成となっています。本年は、本調査の他、新型コロナウイルス感染症に関するテーマ(勤務形態、企業・社員が直面した課題、ウェルビーイング向上施策)をホットトピックとして取り上げました。
参加企業について
製造/鉱業、IT、製薬/ライフサイエンス/バイオテクノロジーを中心に、様々な業界からご参加頂きました。企業の規模としては、100名未満の企業から10,000名以上の企業まで満遍なく分布しています。また、日系企業よりも外資系企業の比率が高いことが本年の調査の特徴です。
【About Aon】
Aon plc(NYSE:AON)は、リスク、退職給付・健康保険に関して幅広く専門的なソリューションを提供するリーディングカンパニーです。エーオングループでは世界120カ国で50,000人の社員が、独自のデータと分析による知見の提供で、お客さまのリスクを低減しパフォーマンスの向上に貢献しています。
【本調査に関するお問い合わせ】
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